シンガポールの光と影。

ひさびさに冷蔵庫のお野菜室がからっぽ。
いつもは決まった種類のオーガニックで作るので、文句の多いむすめに応えて、いろんなものを
買い込んで時にはだめにするものもあるのだが、暫くむすめがいないせいで
節約モード。お昼を買物がてら近くのBook Cafeでランチをすることに。
3.4年前は日本人客がいっぱいで日本のフリーペーパーやら日本のチラシなど
あったのだが、今は日本人よりローカルや欧米人が多くなっている。
オーチャード界隈もめっきり日本人客がいなくなった。
日本人観光客が激減したせいもあるかもしれない。
何しろパスタにデザート、紅茶のランチセットで23.5ドル!もするのだ。
私の無料日本語レッスンの生徒さんも313のフードコートでドリンクと簡単な食事で
8ドルもするといってこぼしていた。以前はせいぜい4、5ドルですんだのに。
ただ30くらいの生徒さんの知り合いの日本人はあまりオーチャードでお茶や食事を
するひとはいないという。日本企業の駐妻さん達とは違う日本人なのだ。
とはいえ最近、めちゃくちゃリッチな日本人についての本が読まれていてその本のなかには
かの有名な村上ファンドのシンガポール移住者も登場する。ただそのお話は数千億円のレベル。
シンガポールにはとてつもないお金持ちがいるのだ。
カフェでお昼を食べていると隣の席のおじさんふたり、お話からするとセミリタイア組
のようだが、お話は健康食にはじまり、当然ながら不動産投資、最後は日本旅行で終わって
またね、と席を立っていく。勝ち組のお話。気に入ったお茶をマレーシアの友人に
栽培させているという。ガンに効くと力説していた。不動産投資、これは当たり前の
ことながら、最近の不況のせいか若い投資家の倒産話になる。シンガポールでは年金が
少ないため自己投資で老後資金を蓄える事が必要で、不動産投資には極めてチャレンジング
なスタンスをとる。ただ今までのような右肩上がり時代と違って大変だ。
日本旅行、盛り上がっていたけれどジム、ロジャースと一緒に写した写真を友人に
みせたおじさん、ワイフがね、とちょっと声を低めていう。
北朝鮮が。。。なにが起きても不思議はないし、それに突然だろう、と。
でも、シンガポールはこんな人達ばかりではない。
先日病院の帰りに乗ったタクシーの運転手、必死に携帯でなだめている。
大丈夫、泣かないで、もう少ししたら帰るから、我慢して。
気になって尋ねてみると、妻がガンで治療中なのだが1本500ドルもする注射が
打てず、苦しんで連絡が来るという。どうしてやる事も出来ず、辛い。
言葉が出ない。シンガポールはお金がなければ快適な暮らしは出来ないんだ。
この国の誰もがいうセリフである。だがそれは果たしてシンガポールだけのお話だろうか。

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# by gokurakucyo | 2016-09-19 17:23 | Comments(0)

88歳のクラスメイト。

少し早めにいつもの中国語のレッスンに行くとまだ15分も早いせいか教室は
真っ暗。近くの休憩所を見るとレッスンのお仲間が5、6人待っていた。
今通っている中国語のレッスン仲間達。コミュにテイセンターの昼間のクラスなので
ほとんどがシンガポール人のお年寄り。60を超えた人達だが、シンガポールの
教育事情のせいもあってイギリス占領下でしっかり英語教育をされたおかげで
中国語が読めず、書けない層なのだ。日常会話は自分達の出身の方言である
広東語や福建語を話すが漢字が読めない人達が結構いるのがシンガポール。
今も時々太極拳のレッスンで一緒になるヴィンセントも漢字が読めない。
ほんとに中国人?と漢字が読める私はからかうことがあるくらい。
だから4年間すでにレッスンをしているクラスメイトに混じって授業を受けていると
先生が黒板に漢詩や慣用句を書くと私はすぐに意味が分かるのだが、彼等はぼかんと
することがある。そして先生が発音するとああそうか、と納得するが、こちらは
すぐにと内容とは結びつかず時間がかかるということになる。
それでも語の解説になると日本語でも使われている事がモ多くたちどころに
言葉が思いつくが、なんと言っていいか詰まる事が多い。
この間は揮毫という事がそれだった。先生大いにうなずくも他の生徒達にはあまり
馴染みのない言葉だったようだ。
熱心な生徒が多く、45分かけて遠くから4年間通っているクラスメイトがいつも
なにか一口お菓子を持参してくれるのもシンガポール風。
待っている生徒のなかに背の高い、すっきりとチャイナドレスを着た老婦人がいて
話をするとなんと88歳だそう。彼女曰く、子供の頃姿勢をよくするために
本を頭に載せて歩かされたのよと話してくれた。
今イギリスの小説を読んでいるが昔のイギリスも日本もそうした教育があったこと
を思い出した。今では考えられないが良家の子女という言葉が生きていた時代だ。
それにしても84歳にして中国語を習い始めた彼女、チャイナドレスがよく似合う
毅然とした淑女だ。若い頃はきっと素敵な美女だったのだろう。いまも上品で美しい。
彼女の年齢を聞いて吃驚もしたがとても勇気づけられたことだった。
彼女の年までまだまだ時間はあるということだ。

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# by gokurakucyo | 2016-08-28 19:15 | Comments(0)

外国語学習、

昨日久々に会ったシンガポール人の友人。
次から次へとトラブル続き。
定期検査で病院に行くとCaの値が異常に低く、いろいろ検査をした結果
甲状腺に問題ありとわかり手術。その後肩が痛くて整形に通う。治ったとたんに
雨漏りで家中大変な状態に。お昼に車で迎えに来てくれた彼女を見ると、左手に
サポートの黒いバンド。動かすとひどい痛みがあるという。
一昨日会った同じ年頃の友人も定期検査で心臓に異常があると言われ
再検査という。日本にいる友人も1ヶ月咳が止まらず病院に
行ったところ肺にポリープが見つかり、半年後に再チェックと言われる。
会えば楽しい話ばかりでない年になったのかもしれない。
私もパラゴンのレストランで食事したあと、急に吐いてしまい、救急車で
国立病院に搬送されてしまった。頭のCTやら肺のレントゲン検査、血液検査
などあっと言う間に調べられたのだが、娘がPRだったこともあり、たったの
100ドル。その後日系クリニックで胃カメラを飲んだら1200ドル。
幸いな事に検査の結果は食道炎以外は問題なし。
ただ驚いたことにシンガポール人なら100ドルもいらないという。
ランチの後で友人と話していたらシンガポール人なら病院だけでなく
語学学習のために500ドルをシンガポール政府が援助してくれるという。
コミュニテイセンターや語学センターで学ぶのなら500ドルあれば
最初の段階なら充分学ぶ事が出来る金額だと彼女は言う。
それに健康のためにとウォーキングチェックバンドをただで貰えて
歩いた実績で奨励金まである。彼女は体重計とそのバンドをWiFiに
セットしてチェックしている。安く買えるというのでお願いすることに。
国民に健康で学習意欲を持ってもらうということだろうけれど
語学学習は年齢が重なるにつれてなかなかに難しくなる。
最近友人から60歳以上のシンガポール人にあいうえお、から教えて、
と言われレッスンを始めたが、なんと始めた時に4人いた生徒が3回目に
たった一人に。覚えられないのだという。それと目標に対する意識が弱いのだ。
無理して頑張る強い動機がない。あと根気も。という訳で結局友人ひとりに。
私の中国語もそもそも太極拳の先生と話す事なので極めて動機が弱い。
という訳でやめはしないがなかなか上達しない。
ところが病院の診察を受けることが必要ということから
始めた英語は全く動機のレベルが違っている。
昨晩トーストマスターズのミーテイングがあり参加して思ったのだが
2年半前に初めて参加したときはちんぷんかんぷん、インドなまりや
シングリッシュに普段の会話にない言い回しや単語にどぎまぎしながら
参加することに不安を覚えて、ミーテイングの3時間のうち後半1時間は
頭がぼうーっとする始末。昨日の会ではユーモアがテーマであった事も
あるが80%はクリア出来た。楽しく参加出来るようになった。
継続は力なり。それとトーストマスターズのメンバーの暖かい励ましも。
若いうちはかなり無理がきくが年齢を重ねると無理はできない。でも
あきらめないのも語学習得の心得のひとつかもしれない。
更に言えば明確な目標も必要かも。
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# by gokurakucyo | 2016-08-20 22:18 | Comments(0)

ムーンケーキ。

日本語のレッスンでいつも行くショッピングセンターが
改装のため、今日は近くの最高裁判所のカフェに行く事に。
近くのビルで歯科医をしている生徒の友人は、私のトーストマスターのメンターでも
あるが、来年のスピーチコンテストに挑戦したいという。
でも、彼女はあと2年で60歳。もし一位でなくとも入賞したらものすごい
快挙。最近のコンテストは40歳以上はいない。35歳くらいまでなのだ。
彼女の発音は完全な外人日本語。多分10年以上勉強してる筈だが。
彼女の日本語を普通の日本語に近づけるだけでも大仕事だ。
裁判所のなかのカフェはちょっと雰囲気が違うけれど彼女曰く50セント
安い。ま、普通のカフェだって2ドルくらいなんだけど。お昼は昨日の
残りのお粥をカフェの近くにあるソファですます。レストランで食べる
こともあるけれどとても堅実。
レッスンの帰り、遅い朝食でお昼を食べなかったため
ひさびさにチンチンに行く事に。来星した当時、チンチンではじめて
シンガポールビーフンを食べて以来暫くビーフンに嵌った事がある。
本当はチンチンの名物はチキンライスなのだが私の好みではない。
シンガポールの名物料理のひとつ、チキンライスは色んな名物店が
あるけれど日本人好みのマンダリンのそれもそんなに美味しいとは
思わないのだ。
3時頃のレストランはどこもお休みでけど、チンチンのレジのおばさん
オーダー出来るというのでお魚料理とご飯を注文。充分満足。
帰りにラッフルズホテルのトイレに寄っていこうと通りがかると
毎年恒例のムーンケーキのス売り場が出ている。
我が家のむすめはこのラッフルズホテルのクラシックなシャンパンの
ムーンケーキが好物。今日は今年初めての初売りの日だという。
日本の会社関係なら割引があるという。お遣いものが多いのだろう。
今年の色は鮮やかなブルー。毎年違う色の綺麗な箱に入っているので
お菓子が終わるといつもキープしている。この箱にちらし寿司を
作ってパーテイに持って行くと、とても喜ばれるのだ。
ホテルで拾ったタクシーの運転手さん、ムーンケーキの由来を
話してくれる。ムーンケーキは日本では月餅として中華街でよく
見かけるタイプが一般的。ムーンケーキにはとてもロマンチックなストリーと
歴史秘話のようなお話がある。天女と人間の男と恋に落ち、天帝に
罰せられた天女は生まれた子供と男と一年に一度会うという
ストーリーと革命蜂起ために月餅にメッセージを秘し、一斉蜂起
する合図としたというストーリーだ。なかなかドラマチックなお話
だが月餅にことよせて別の贈り物が盛んになったりしたことで
中国政府は過剰な接待を禁止した法律も作ったそうだ。
中秋節も結構人間社会ではロマンチックだけではすまないようだ。
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# by gokurakucyo | 2016-07-20 00:36 | Comments(2)

あいうえお。

友人のスーザンが日本語を教えてと言うので、彼女の友人数人と
あいうえお、から教える事になった。
実は今まで4年間位、日本人会のテイールームで若いシンガポール達に
日本語検定2級以上と限定して無料で教えて来たのだが、
お能のイベントを区切りとして一段落と考え、スピーチコンテスト
など特別な生徒さんを除いてひとまず終わりにしたばかり。
上級者に限っていたのは、3級までは駐妻さん達のアルバイト先生が
一杯いるのと、月謝が安いからだ。でも折角習った日本語も上級になると
月謝も高くなかなか先生が見つからないと聞いていたので。
また無料で教え始めたのは、私がこの国で目の治療で救ってもらったことと
戦争中の不幸な体験でシンガポールでの日本人の行為を思うと、
暖かく日本人に滞在を許してくれているシンガポールに対して
何か出来ることがあればという思いがあったからだ。
今回の生徒さん達は60代半ばを過ぎたビジネスマンや夫とともに
日本をたびたび訪れた事もある元官僚夫人や経営者達だ。
全員高学歴者でNUS出身。教えるほうもあいうえお、とはいえ
気を抜けない。きっちり発音チェックからはじめたがやはり
なかなか。私の中国語と同じで音が違うのだ。
それでも来週までにひらがな全部を覚えてくるという。
レッスン中は英語、中国語まじりでこちらも大変。
突然中国語で切り替わる。私にとっても良い機会かもしれないが。
夫人がうちの夫、女性に習うと女言葉になるから参加しないと
言われ、大昔、日本でとても達者な日本語を話す外交官と会った
ことを思い出した。会話が終わって、おそるおそる私が誰に日本語を
習ったかと聞くと、ガールフレンドだと答えられて、納得。
すべての会話の語尾にね、がついていたのだ。これ本当の話。
でもあいうえお、の段階ではそれはない。
毎週頑張るそうだけど、忙しい彼等、何時まで続くかな。
終わってランチの時もうイタリア旅行の話になっていたから。
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# by gokurakucyo | 2016-07-15 23:28 | Comments(0)

シンガポールの徒然を綴っています。


by ストレリチア
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