中国語

丁度中国語のレッスンに向かおうとしたところあいにくの激しい雨。
ひさびさに雨期を実感する。でもあの長いヘイズを経験したせいか
雨期もまた良しと感じてしまう。それにしても今までのシンガポール、
激しい雨に見舞われたら確実にタクシーを捕まえられなかったのだが
このところ容易になったのは、やはり不景気なのかもしれない。
それにしてもちっとも上達しない私の中国語、思い切って試験を
受けようと先生に尋ねたら、まず初級の試験を受けるようにと
言われ、憮然とする。でもよく聞いてみたら、中級を受けるには
初級の証明が必要なんだそう。日本語検定は飛び級で受けられるのに
と言うと、先生、そんなことをしたら、誰も初級を受けなくなって
しまうからと。いかにもシンガポール人らしい考え方だ。
最近シンガポール人の友人がメッセージでジョークを送って
来て大笑いしたので、先生に見せた所、先生はにやりと笑い
これは違うねと反論された。そのジョークは以下の話だ。
飛行機が緊急着陸をするにあたってスチュワーデスが
乗客に脱出を促すアドバイスをキャプテンに尋ねた。
キャプテンはそれぞれの国に応じて答えた。
曰く、アメリカ人には冒険だ!イギリス人には名誉だ
フランス人にはロマンス、ドイツ人には義務だ。、
日本人には命令、そしてシンガポール人には説明せずに
行列を作らせればいいんだ。するとスチュワーデスが最後に
じゃマレーシアの大臣にはなんて?と聞いた所
連中には寄付だ!と言えば良いんだよと答えた
と言うお話。このシンガポール人のくだり、先生
かく反論した。そんな行列なんて大人しく並んでないよ
状況を見て真っ先に逃げる。このジョーク受けるかも
しれないけれど実態とおおきくずれているのだ。
だいいち軍隊じゃあるまいし、日本人は命令なんてもう
聞かない世代になっている。それでもこのジョークが
受けるのはある種のコンセンサスが存在するからだろう。
最後に今日の授業で教えてくれた話。
現代中国語が日本語の影響を強く受けているのはよく
しられているが、現代中国語は複雑な漢字を簡体に
変え解りやすく普及させるために多くの省略文字を
作っている。
そのひとつ、親不見 愛没心。
簡化前:親
簡化後:亲
簡化前:愛
簡化後:爱
いずれも肝心な所が抜けている。
子供を見ないのは親じゃないし、心のない愛は愛じゃない
という訳だ。これは本来の漢字文化を維持する台湾や香港の
ような華人の、新しい中国に対する強烈なパンチのようだ。
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# by gokurakucyo | 2015-11-24 23:14 | Comments(0)

束縛。

ここ3年ほど隔週土曜日日本人会のテイールームでシンガポールの
外国人に日本語を無料で教えている。テイールームなので
5人限定、日本語検定1級2級レベル以上が対象。
ほとんどが社会人で仕事もあり、交互にお休みするも
なかなか熱心。昨日は日本旅行から帰って来た生徒さん、
明日、習っている日本語学校の会話の試験があるという。
いくつかの設問のトピックに結婚は束縛か?という
項目があり、彼曰く、束縛です。
ま、束縛っちゃ束縛だけどね。でもいろんな束縛が
あるけど家族も束縛、仕事も束縛だと思うけど。
それにしても束縛、との即答には彼にはまだ決まった人が
いないに違いない。不肖我が息子も即答とまではいかないが
多分束縛、と答えるに違いない。敢えてその束縛に飛び込むには
かなりの必然がないといけないのだろう。
束縛、という言葉にはマイナスのイメージが既にある。
現代の若者にとっては、あまりに自由な環境にあるせいで
結婚は選択の束縛なのだろう。
昔はね、永久就職という言葉があってね、結婚は
永久就職と言われていたのよ。驚く外国人達。
でもね、今はパートタイムでもないかもね。
は?結婚は一生を保証してくれた仕事のようなもので
ほとんどの女性は結婚するものと見なされていたの。
この事情はシンガポールでも変わらなかったようだ。
リー、クワンユーのおかげよ。と友人の女性実業家は
言う。20年位前にシンガポールの状況は変わり、経済成長
とともに女性のポワーが上がり、今では強すぎて結婚したくない
という男性もいるようだ。我が息子も日本でもとても女性には
気を使うから草臥れるという始末。もともと気を使う質だから
よけいかもしれない。演歌の世界で貴方の為ならなんでもの
世界はもう幻なのだ。私の時代は結婚せず一人で生きて行くには
教師か看護婦くらいしか思いつかない時代だったけれど
今の日本では夫婦二人働いてやっとこさの時代である。
一生安泰なんて大企業でも保証されない時代なのである。
何時の時代も勝ち組なんてものはあるけれど宝くじの
確率よりはましなくらい。とてもじゃないけれど
永久就職とは言えない。
で、再び束縛になる。不安定な時代、自分一人でも
生きにくいのに二人で子供という更に不安定な選択をし
おまけに束縛の極みの介護となると、結婚は慎重に
ならざるを得ないだろう。まして相手の選択を間違えた
としたら。
結婚は束縛か、と設問した教師の顔が見えるようだ。
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# by gokurakucyo | 2015-11-15 23:35 | Comments(0)

日本は安い。

9ヶ月ぶりに訪れた日本からシンガポールに戻ってみると
お馴染みのヘイズ。でも太極拳のお仲間のベルギー人から
一番ひどい時に日本に行っていたわね、と羨ましがられてしまった。
狭いシンガポール、地震も台風も無い!と胸を張るシンガポーリアンが
唯一口ごもるのがヘイズ。Psiという指標が100を超えるとあたりが
霞んでくる。それに匂いと喉や眼に問題が生ずる。
戻って暫く180を超えていたので台風一過の日本からでは息苦しい。
それでもタクシーの運ちゃん、あと1ヶ月我慢すればいいし、
お決まりのものだから、火山の噴火よりまし、と強気な発言。
暫く日本にいたせいか発言がとても強気に感ずる。
羽田でいつも乗るタクシーの運転手さんは決まって慇懃な物腰で
口調は丁寧で穏やか。おしなべて日本ではお客様でいられることが
多いということかも。
しかしシンガポールでサービスを期待することは出来ないと言われる。
福岡に着いて空港で少し時間があったのでお店を覗いていたら
なんと3500円で立派なワンピースがある。驚き。
勿論若い人向けのお店なのだけど最近ダイエットに成功して
体型がもとどうりになってサイズはぴったり、色も控えめで
着こなせる範囲。とてもリーズナブル。
宿も大阪や京都を除けば地方はお安く結構充実した朝食付き
の宿で満足出来る。聞けば中国からの観光客で一杯で大阪や京都は
いつもの倍の値段だそう。今話題の金沢も2倍の値段。
奈良で山ほど買った美味しい地場のお野菜も吃驚するほどの値段でとても
美味しい。日本に滞在中は土鍋で沖縄の新米に栗三昧、
日本の秋の味を堪能した。東京ではあちこちご馳走になったがどこも
シンガポールに較べて美味しくて安く感じるのはシンガポールの
高物価に馴れてしまったせいかもしれない。
心配して一緒に来星した息子と行ったホテルのビュッフェの
値段と味に息子は不満を隠せない様子。最近出来たという
HDBにあるキャフェに流れているのは日本の音楽
なのだけれど、味は今いちどころかいまさん、レベル。
値段はそれなりに高い。やっぱりこの国のソフトは
超リッチ向けにしか提供されていないようだ。
どこに行っても丁寧に応対してくれて、そこそこの値段で提供される
美味しいものがいっぱいの日本が外国人を魅了するのも当然のこと
かもしれない。ラデイエーションを恐れる外国人を除けば。
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# by gokurakucyo | 2015-10-09 22:20 | Comments(0)

手術。

昨年暮れ以来ぐずぐずと気になっていたけれど行きたくなくて
引き延ばしていた婦人科に行くと、まだ若い女性ドクターが
セカンドオピニオンで専門医を紹介すると言う。
エコーで長年飼っていた筋腫を見て、それでもやっぱり
ガンの疑いを晴らしたほうがいいと言われる。
OK、予約をしたスペシャルドクターは婦人科、ガン専門医。
やはり女性だけれどきっぱりした物言い、態度がとても有能そう。
体がンの検査をしたほうがいいわ。
明日朝7時半に来て。9時半に手術するから。えっ、手術。
眼の手術は5回したけれどあっと言う間で体を切る感覚はない。
午前中で終わるし、そんなに時間はかからないわ。
という訳で朝病院に行くと心電図をとられ簡単な問診がある。
手術室に入るときびきびした男性医師が麻酔をするから
心配ないよ。ちょっとちくってするけどね。と自信にあふれた笑顔で
説明してくれた。おまかせします。
眼が覚めると3人部屋に。痛みもなく、ふらふらもしない。
あっという間の出来事。
食事をする?ナースが入って来てハムとチーズサンドイッチ、
水、クッキー、コーヒーを出してくれた。
昨日の夜から水分無しなので、普通のコーヒーが美味しい。
いやはや今年は本当にいろいろある。
最悪の7月が過ぎた事に感謝せねば。
隣のベッドの若い女性が話しかけて来る。
ねえ、あなた韓国人?もしかして日本人?
いつも話すと聞かれる質問。
彼女も検査入院らしい。彼女のところに来たナースに
いつドクターが来るの聞いたところ、分からないと言われる。
だめよ、ナースは一つのことしかできないの。
この国のスペシャルドクターはとても優れていると思う。
でも残念ながらナースのレベルと釣り合わないのだ。
この国の首相がナースについてコメントした事で
ナースから総スカンを食らったことはあまりにも有名らしいが
ある意味分かるような気がする。でも親切なナースもいるけれど。
隣の女性とひとしきり世間話をする。共働きの夫婦なので
仕事の合間に夫が来るのが精一杯らしい。
私も忙しいむすめのことを考えて独りで手術をすることに。
もう大丈夫ならと車いすを手配してくれて看護士が付き添い
タクシーに乗せてくれる。無事帰宅。
翌週の診察で完全にガンの疑いが晴れた。
ラッキー、ラ!
それにしても検査結果を伝えてくれたドクターの笑みは
とても素敵だった。でも素晴らしいドクターだけど
手術代も素晴らしかったのはとても残念。
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# by gokurakucyo | 2015-08-04 13:31 | Comments(0)

パトリック君。

おめでとう、一位はパトリックさん。
先週の日曜日、日本語スピーチコンテストの結果発表の
瞬間、一番後ろの席で私はほっと力が抜けてしまった。
パトリック君20歳。私が3年間,毎月2回、日本人会で個人的に
日本語検定1、2級レベルの外国人を無料で教えている
生徒の一人だ。3ヶ月前位に自信満々に私のレッスンに参加。
でも彼の日本語はお笑い大好きで学んだというあやしげな
関西弁風の外国人独特のもの。にもかかわらず、日本語スピーチ
コンテストに優勝したいと言う。あらま。
若いシンガポール人の日本語を話す人達は結構自信満々。
日本人の英語コンプレックスとは大違い。
ちょっとしゃべれると自信満々に主張する。
それにとても野心的。
私の台湾人の友人曰く、シンガポール人っておばかさんよね。
え?と驚く私に、だって、料理はナイス、景色はナイス
人もナイス、何でもナイスなんだもの。
他にいろいろ表現があるでしょう。凄い、とか素晴らしいとか
信じられないとか言葉に尽くせないとか、ね。
どうやらシンプルな表現に表れるようにとてもストレートな
感情を持ち、表現も極めて直球を投げるということらしい。
そばにいた上品なニョニャのシンガポール人の女性苦笑い。
国の歴史が50年しかないということや、季節が変わらないと
いうこともあってか考え方も感情のあり方もためらいなくシンプル。
まっすぐに未来を信じるパトリック君はその典型かも。
僕、一位になりたんです。ためらいもなく言う。
約束は出来ないけどね。ベストは尽くしましょう。
ということで始まった個人レッスン。一回4時間くらい
夕食をごちそうする事も。兵役中の彼、時間はありますと
とても熱心。コンテストまでの1ヶ月半くらいの間にあまりに
熱心に教えたため、スペシャルボーイフレンドの我が息子に
誰が一番大事か分かってる?俺と話す時間もないなんて
ただでそんなにやる必要ある?とこぼされる始末。
もともとシンガポールのドクターに眼を救われた思いから
何かこの国にお返ししたいと思って始めたボランテイア。
でも触れ合った日本を愛してくれる外国人の人達にとって、
私は日本そのもの。外国では個人でなく国の代表でもある。
そういう訳で一番をお約束したのでベストを尽くさざるを
得ない。コンテストの前日11時までイントネーションと
アクセントの修正。彼、一生懸命なのだ。何故って、
当日思いを寄せている彼女を呼んでいたのだ。
20歳の人生経験少ないパトリック君にスピーチの感情移入
をするのはとても大変。あのね。好きだ、って大きな
声で怒鳴ったって通じないのよ。心を込めてささやいた
ほうがぐっとくるんだから。無理かなあ。
棒のように突っ立って、同じ調子で怒鳴るように
力を込めて話す彼にどうやって聴衆に心を通わせられるか
押したり引いたり大変。大きな挫折や裏切り、高揚感などを
経験しない極めて平凡な幸せな好青年なのだ。
悪戦苦闘の結果、ついに彼は自分の殻を破った。
彼を一度富士山に登らせてみたい。高いところからの景色を
見せてあげたい、それが一番の私の望みだった。
そして彼は富士山に登り、一週間の日本滞在をすることに。
終わってつくづくと若いというのは素晴らしい、と。
吸い取り紙のように吸収し、輝かしい未来を
信じられるのだから。ひととき私もその夢にふれたのだ。
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# by gokurakucyo | 2015-07-15 00:19 | Comments(0)

シンガポールの徒然を綴っています。


by ストレリチア
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